恋愛工学でやってはいけないことの一つ、非モテコミット。
一人の女性に対しあれこれ想像をめぐらせ、夢中になってしまう状態のことだ。
悪い側面として語られる非モテコミットであるが、僕はあの頃が一番熱かったと思っている。
今回は、そんな非モテコミット時代への憂いを書いた記事になる。
現在絶賛非モテコミット中の方にこそ読んでほしい。
非モテコミットがなんだ。どんどんやればいい。
この業界に足を踏み入れたあなたは、非モテコミットができるほど熱中できるのは今だけなのだから。
目次
非モテコミットを避けるためにナンパに搬送した日々
非モテコミット状態になると、その子のことしか考えられなくなる。
クラスや会社の子、彼女、奥さん、対女性に置いて誰しも経験はあると思う。
非モテコミットをすると、女性からはモテない男として気持ち悪がられる。
恋愛は失敗に終わる。
だから僕ら恋愛工学戦士は、非モテコミットをしないよう、あらゆる手を尽くしてきた。
一番の方法は、複数の女性と恋愛することだ。
彼女がいるけれど、今日も街に繰り出す日々。
こうして僕らは、一人の女性に固執することなく、「モテ男」になる術を手に入れた。
しかし今思う。
非モテコミット時代のあの頃のような熱い気持ちは一切ない。
目の前に女性がいても、他の女性のことを考えたり、次の日には、また次の獲得に目指して頑張ったりする日々。
これが本当に幸せと言えるのだろうか。
恋愛に熱中していた非モテコミット時代
非モテコミットをすると確かに、女性との関係は破綻しやすい。
女性に対してはあくまで格上の男性として、いつも余裕がある状態が好まれる。
彼女のLINEに一喜一憂したり、必要以上に浮気を疑ったり、束縛したりしなくなるからだ。
やはり余裕のない男はモテない。
「他のところに行きたければ、いつでもいけ」というマインドがさらに女性を引きつける。
複数の女性と恋愛することのメリットは、執着を分散できることにある。
一人の女性に振られても、他の女性がいるので、あまり気にならない。
彼女の機嫌をいちいち伺うストレスも減るので、確かに生きるのは楽になる。
生活での精神面でも安定感が出る。
彼女が一人で嫌われるのが怖くてご機嫌をとるのは本当に大変だ。
毎日気にしながら生きないといけない。
しかし僕はふと思った。
執着を分散させると同時に、幸福も分散させているのではないだろうか。
学生時代の恋愛を思い出して欲しい。
彼女からのメールに一喜一憂していたはずだ。
朝まで電話していたこともある。
そのぶん、彼女が冷たい日や喧嘩した日は本当に悲しかった。
何かまずいことをしたのか。もう振られるのではないかと不安になったものだ。
もちろん勉強や部活には全然手がつかない。
社会人時代だと仕事にも手がつかない。
一人の女性のことが気になって仕方がない。
でもそんな関係にある女性を喜ばすことができたり、お互い楽しい時間を過ごしたときの幸福感はとんでもない。
マジで成功とかどうでもよくなるレベルだ。
「俺はこいつと、ずっと一緒にやっていきたい」
非モテの頃は心底そう思っていた。
まさに恋愛に熱中していた。
恋愛が全てであり、とにかく恋愛が楽しかった。
彼女が可愛くて仕方がなかった。
とにかく非モテコミットを避けようとする日々
そんな僕も非モテコミットという概念を知ってからは、必要以上に彼女にコミットするのをやめた。
というか、意識的に常に冷静に振る舞うように心がけた。
非モテコミットとガチンコで愛する境界線は微妙だ。
少しでもぞっこんが過ぎると非モテコミットになってしまう気がする。
それからというもの、「非モテコミットだけには気をつけよう」と常に自分を俯瞰しながら、女性と相対するようになった。
確かに女性の食いつきは上がるようになった。
端的で一見冷たい文言でも刺さることもあった。
女性とロマンスできるようにはなったが、それは快楽による幸せであり、心の充足はどこかに消えていってしまったように思う。
僕はずっと自分を取り繕って女性に接している。
かっこよくてクールな自分。
必要以上には彼女に甘えない。
本当はもっとLINEしたかったり、優しい言葉をいって欲しかったりしたいけど、そんなそぶりは一切見せない。
無駄に長い電話やLINEのやりとりもしない。
モテるために非モテコミットを避け、結果は多少出るようになったが、どこか虚無を感じている自分がいる。
もっとも、モテないことだったり、振られるのはもっと辛いので、もう僕らは非モテコミット時代に戻ることはできない。
一人の女性に全身全霊で熱中することはできない。
それでも、恋愛工学を知ったことに悔いはない
恋愛工学は決して万能ではない。
僕は諸刃の剣だと思っている。
確かに女の子とロマンスできるようにはなるし、彼女も作れるようになるが、失うものも大きい。
非モテたちが抱いている、「一人の女性と心から愛し合う関係」「永遠の愛を誓う関係」、そんなものはないと知る。
むしろ女の子たちが信じられなくなる。
彼氏がいても、股を開く女性たちは思った以上に存在する。
自分自身が彼女がいるのに、ナンパをするから、彼女に対してもどうせ他の男と遊んでいると思い込むようになる。
しかし「現実を知る」というのはそういうことなのだ。
現実を知らずに、テレビの中だけで語られる美しい男女観を持って生きるのも幸せだ。
それはそれでいい。
世の中には知らない方が幸せということはごまんとある。
それでも僕は知ってよかったと思う。
ナンパをして、熱い恋愛を代償に、一瞬だけでも擬似モテ男の経験ができたのはよかったと思っている。
知らなければ、これほど女性と関われることはなかったはずだ。
失ったものもあるが、色んなことを学んべたのも事実だ。
もう僕らは、非モテコミットの情熱を味わうことはできない
もし、今非モテコミットに悩んでいる方がいるのなら、そこまで気にしなくてもいい。
本人にとっては一大事で、今すぐにでも打開したいはずだ。
僕もそのストレスはわかる。
好きな子から急にLINEが来なくなったりした時なんかは、仕事どころではない。
一大事だ。
でも長期的に見たら、それは大したことではない。
むしろそれが正常だと思う。
非モテコミットをして、ストレスが大きい方が、そのぶん女性からもらう喜びも大きい。
非モテコミット状態にあるときの方が、彼女も可愛く見える。
彼女にLINEに一喜一憂できる。
これができるのは今だけだ。
複数の子とやりとりするようになると、なんだかメッセージのやりとりが面倒になる。
(これはこれでいい効果があるジレンマ)
女の子からの熱い眼差しが、愛ではなく、単なる承認欲求や見栄を張るためのツールになってくる。
いい悪いの話ではなく、まあ純真ではないのだ。
どうせこの道に足を踏み入れたが最後、あなたもナンパやマッチングアプリで色んな女の子と出会うことになる。
だから、今は、今だけは非モテコミットして、一人の女性に全てを注いでもいい。
どうせモテ男になるのだ。全く問題ない。
どのみち玉砕するのだ。ほとんどのカップルは別れる。
だからこそ、今この時間だけも一人の女性に全てを注ぎ、圧倒的感情の起伏の中で生きるのは素晴らしい経験を味わってほしい。
もう僕らには、できないのだから。
できれば僕もまた、心の底から非モテコミットしてしまうような恋愛をしたい。